2010-03-23

パン詰め合わせ



駅のパン屋は閉店間際になると値下げになるので、明日の朝にでも食べるかと、たまに買う。
売れ残ってるのを普通にトングで取ってもいいけど、パン5点が適当に詰め合わされてあらかじめ袋に入って500円になってるのもある。

自分も「このパンが欲しい」というのはとくに無いんで、このアソートパンを買う。この売り方は、早く在庫を処分したい店側と、適当に幾つかパンを買って帰りたい客側の双方にとってベストな売り方だと思う。

ところで新聞やテレビなどの既存メディア VS インターネット もしくは融合 みたいなメディア論が以前より注目されている。新聞のネット版のようなサイトを閲覧する場合を除き、基本的にネットの世界では、利用者が自ら情報を探してくる必要がある。まさにそこに「自分の大好きな情報をいくらでも取ってこれる」という快感を内在させているのだけど、ずーっと長期間この作業を継続していると、「その分野については何でも知っている」という全能感と裏腹に、何とも言えない空虚感を覚えるはずだ。覚えない? かな?
これはパン屋において、陳列されているパンの中から自分の好きなパンだけをひたすら買っている感じと似ている。

これに対して新聞やテレビ番組といったパッケージ商品の有利な点は、偶然の出会い感だ。たしかにある程度の率では、無意識的に自分が興味のあるコンテンツを探した結果、その新聞やテレビ番組を選択したのだけど、そのパッケージの中にはある程度の率で、まったく興味のない内容も混じっているものだ。

でももしかするとそれらのノイズともいえる情報が、その人の思考を豊かにするのかもしれない。バランス、だと思う。

アソートパンに含まれていたあんぱん、ただのあんぱんと思ってかじったら、桜あんだった。ニコッとした。(^^)

2010-03-09

男性服=スーツ (3)

スーツの歴史の本を引き続き読んでる。
度重なる挫折を経て今年こそカッコよく穿きこなしたい!と私がひそかに思っているスカートに関する言及があった。一つの意見として参考にしたい。

1994年時点での著者の考えであることに引き続き留意。

(中略)もしもスカートが西洋の男性に一般的に着用されるようになるとすれば、そのスカートはキルトや古代ローマの軍服のスカート(ルネサンス時代にもコピーされた)と同じ性質を帯びて、丈は短めでどしりと垂れ、足は露出して思いきり動かせる、西洋好みの健強な雰囲気を失わないような種類のものとなるだろう。
(中略)四肢の形がはっきりとわかる男性の裸体は、今なお西洋の男性服の基盤として ─ぼんやりと背後に浮かぶ視覚的なイメージとして─ 暗示されねばならない、ということだ。(中略)近代スーツが生き残っている理由の一つもまさにここにある。ますます誇示的な露出趣味の男性服があふれかえる現代にあって、スーツが裸体を連想させる力を保持しているからなのだ。

(性とスーツ/白水社 p.158)

上記理屈だと要はスカートでも身体の輪郭を追いやすく、裸体を暗示させるような形態のものであれば採用可能性が残ってるってことかな。

なお個人的には、現時点の男性スカートでわりかし行けそうなのは 1.ジーンズの上にひざ丈SKレイヤード 2.アジアンシンプル筒状マキシ丈SK のあたりかなぁと思ってます。