iPhone ソフトウェア 2.2 で復活した、変換候補中の連絡先情報表示。
実は多くの人がまだ気づいていない(?)トラップがあるのです。
やりたいのは、「や」で矢印候補とか、簡単な読みで記号を出したいという、ごく単純なことなのです。
・連絡先の姓・名の「姓」に関してだけ考えます。
・iPhone 単体完結で考えます。
【実験してみよう】
通常の使用シーンにおいて、「姓」と「姓の読み」は一対一の関係になるので、問題にならない。
姓:「○×クリニック☆」/姓の読み:「まるばつくりにっく」
姓:「○×商事㏍」/姓の読み:「まるばつしょうじ」
両方とも、読みの入力で変換候補に出る(連絡先を参照していることが分かりやすいようにわざと記号を入れた)。
正確な読みを完全に入力しても変換候補に出てくる。
ただし他の候補に押されて順位が下がることもある。(一度確定すれば以降は最優先候補となる)
ここまでは普通ですね。
次。
姓:「○×ストア所沢店」/姓の読み:「まるばつすとあ」
姓:「○×ストア池袋店」/姓の読み:「まるばつすとあ」
姓:「○×ストア練馬店」/姓の読み:「まるばつすとあ」
複数の連絡先の姓に対して
同一の読みを設定する。
(面倒くさいから読みまで正確に入れなかったというようなケース)
この条件のとき、日本語入力で
「
まるばつすと」
までは、確かに候補に三つとも出てくるのだが、完全に
「
まるばつすとあ」
まで入力すると、同名の読みの連絡先のうち
どれか一つしか候補に出てこないのだ(上記例だと「○×ストア所沢店」しか出てこない)。
これは、いくつかの異なる記号を同じ読みで連絡先に複数登録するような場合に問題が出る。これって僕がやりたいことで、つまり、
姓:「↑」/姓の読み:「や」
姓:「↓」/姓の読み:「や」
姓:「←」/姓の読み:「や」
姓:「→」/姓の読み:「や」
という登録をしたいんだよね。
なんか、当初の iPhone ソフトウェア 2.0 では同一の読みであっても全部候補に出ていた気がするんだけど、どうだったっけ? 2.2 にした今となっては確認できないんですけども。
【ってことは?】
現状、例えば「や」の読みで「↑」「↓」「←」「→」の4つをばらばらに登録してもちゃんと機能しないので、「↑↓←→」のセットで登録しておき、変換後要らないのを消すか(これはなるべくやりたくない。だってカーソル移動が面倒だから)、それぞれかぶらない読みで登録、ということになる。
簡単かつ重複しない読みで登録・・・。ちょっと考えた。お昼ごはん食べながら考えた。
でも答えは簡単だった。
読みの後ろに何でもいいから重複しないかたちで何かつければ良い。しかもその付加分は入力されることをまったく意識する必要はない。なので矢印の場合、
姓:「↑」/姓の読み:「や1」
姓:「↓」/姓の読み:「や2」
姓:「←」/姓の読み:「や3」
姓:「→」/姓の読み:「や4」
とすればOKで、変換時は「や」でいいのです。ひと安心。
ちなみに記号そのもののチョイスについては、矢印でいえば他にブロック矢印や指型などもありますが、JISコード上に存在するものを選ぶところがポイントです。↑↓←→ はJISコードに存在します。
メールアプリで考えた場合、メッセージ全体を通してJISキャラクタだけで構成すれば、エンコーディングは iso-2022-jp(JIS)で送ってくれるのです。UTFなキャラクタを混ぜた時点でエンコードもUTFとなり、受信環境による文字化け発生の確率が高まるというわけです。(UTFをサポートするメーラーはだいぶ増えていますが、まだ年数が浅いため(auメールが対応したのはつい先日の話)、できることなら iso-2022-jp で送ったほうが良いと思います。そのためには「無難な文字」を使うということです。)