2010-07-22

遅いコンテンツ/速いコンテンツ

ファスト・コンテンツという言葉をききまして。
20世紀、ファスト・フードが始まりました。
21世紀、世界不況を通じて時代のムードはとにかく「ファスト」。
失敗できないから、お金もかけられないから、リスクの少ないファスト。
エコとも似てますがちょっと違う感もあります。エコはもうかなりエゴ寄りの意味が付いてきて使うのが苦しくなってきてますし。
ファストには「しばらく何とかこれでやり過ごそう」みたいな意味も感じます。

ファスト・コンテンツ・・・。
まぁ、ITの成熟に伴って現れた必然的な形態ですから、否定しませんけどね。
でもどっぷり使って怠慢になってはいけないとは思います。

意味が重くて遅い、スロー・コンテンツ(産みの苦しみが大きい)と、
意味が軽くて速い、ファスト・コンテンツ(産みの苦しみが小さい)
というふうに考えてみると・・・?

学術論文はめちゃめちゃスロー・コンテンツのような気がします。しかし一言一句ガッシリ重い。ピッタリ完成したジグソーパズル。
そして Twitter はファスト・コンテンツの代表でしょうか。文章として完成している必要もなく、単語だけでも反射的にツイートできる。もちろん意味深いツイートをする人もありますが、基本的にはジグソーパズルのピースだけのような感じがします。

コンピュータは我々を、手書きしなくても効率的に文字が入力できるようにオートメーションしてくれましたが、しばらくの間はプロトコルも含めて記述する必要がありましたよね。つまりWebサイトに文章を掲載するには、HTMLの文法で記述してやる必要が長らくありました。
それが Blog 登場以降、コンピュータはさらに高度なオートメーションをしてくれるようになり、純粋に文章を入力するだけで必要なプロトコルすべてを自動化してすっ飛ばせるようになりました。ユーザーは一時はHTMLの文法を学ぶ必要性を突きつけられましたが、再度学ぶ必要がなくなりました。
そしてコンテンツの公開速度は飛躍的に短縮され、現在に至っています。

技術的な変容
(Slow → Fast)
手書き
(オートメーションなし)
タイピング(HTML含む)
(基本的なオートメーション)
内容のみタイピング(HTML自動生成)
(高度なオートメーション)

コンテンツによる公開速度
(Slow → Fast)
調査研究を通じた客観的な理論熟考された個人的な意見ある瞬間の意識上の未整理のモノローグ


「つぶやき」だから気軽に速く書けて当然ですが、気の利いたことを書くならば、当然のことながら、おやちょっと待てと指を止めて一息入れ、思考することが大切ですね。

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